京セラは、複合機(コピー機)メーカーとしてここ数年間で、驚異的な進化を遂げシェアを急速に伸ばしている勢いのあるメーカーです。その躍進の秘訣とはいったいどのような点が挙げられるでしょうか?京セラ新品複合機ならではの特徴とはいったいどのようなものでしょうか?
ここでは、京セラ製複合機の特徴をお伝えするとともに、他の複合機メーカーと比べた際のデメリットをご紹介します。
目次
1、 京セラ複合機の特徴
京セラの複合機の特徴について紹介します。
■ランニングコスト(高耐久性ドラム・トナー節約)
通常10万枚程度の印刷で寿命といわれているドラムという部品が、約100万枚印刷可能で長寿命です。ドラムにはアモルファスシリコンを採用し、業界一の耐久性を誇るといわれています。
ドラムは複合機の心臓部といわれるほど重要な部分で、トナーを用紙に写すための部品です。ドラムに寿命がくると印字されない部分が出たり文字がかすれたりするので早急に交換する必要があります。
ドラム交換にかかる費用は、1本につき約5万円。カラー毎にドラム交換が必要なので、4色交換すると約20万円もかかることになり、ここにメンテナンス料も加算され大きな出費となります。ドラムを頻繁に交換せずに済むということはランニングコストに大きな影響を与えるのです。
もちろん両面印刷機能や、複数の原稿を用紙1枚に割り付けて出力できる集約機能もあるので、コピー用紙の面でもランニングコストを安く抑えることができます。
また印字の品質は劣りますが、試し刷りや社内での配布資料などの作成時に、エコプリント機能を使うことでトナーの消費を抑えることが可能です。エコプリント機能のON・OFFはワンタッチで切り替えできるので節約も面倒に感じることはありません。
スキャンやコピー時に使われる光源には白色LEDを採用。従来品に比べ大幅な省電力を実現しています。長寿命、省エネ、常に安定した光量で作動という3つのメリットがあります。
■大型・多機能タッチパネル
紙詰まりやトナーの交換など軽微なメンテナンスの場合、操作パネルにアニメーション表示が出るので、簡単な保守作業であればメーカーのメンテナンスを頼まなくても簡単に対応できます。
利用頻度が高い機能の登録ができ、自分好みにカスタマイズ可能です。スワイプ機能(画面に触れた状態で指を滑らせることで、画面を遷移させる機能)に対応しているのでスマホのように操作できます。
操作パネルは90度まで自由に動かすことができるので、使う人の身長や姿勢に合わせて使いやすく、椅子に座ったままの操作も可能です。
また、タッチパネルからEvernoteやGoogleドライブにアクセスが可能。パソコンやスマホなどのデバイスを使わずに、保存してあるデータを検索して印刷できます。
大型のパネルを採用しているので原稿をプレビューしたときも見やすく、送信前のFAX原稿も内容を確認してから送信できるので、送信ミスを防ぐことができます。
■便利機能が豊富
スマホと京セラ複合機を連携させるととても便利です。音声でスキャンデータやFAXを検索でき、VPN環境の構築で、外出先からでもデータの確認がおこなえます。
業務が忙しくバタバタしているときは、Job終了通知機能が優秀です。コピーやFAXの送信など終わるまで複合機の近くで待つ必要がありません。デスクのPCに終わったことをメールで知らせてくれます。
あらかじめイニシャルなどテキストを登録しておくと、位置とフォントを指定して自動挿入してくれるスタンプ機能も便利です。日付やユーザーID、シリアルナンバーなど情報を追加することもできます。
FAXボックス機能は、受信したFAXをFAXボックスに一時的に保存し、FAX番号で振り分けることで重要な文書が埋もれてしまうことを防いでくれます。
オプション機能も充実。利用権限をユーザーごとに管理することができるICカード認証やセキュリティー強化のための機密文書ガード、マークシートを自動で作成し、採点からレポート化までしてくれるアプリの取り扱いもあります。
2、京セラの複合機にもデメリットはある
京セラの複合機は、カラー印刷が苦手です。他のメーカーに比べ発色が悪いといわれています。そのため、正確なカラーを再現しなければならないデザイン業界や印刷業界には不向きです。サンプルの色味を説明するための資料作成にも向きません。
もうひとつのデメリットは、メーカー修理に期待できないという点です。京セラは複合機の耐久性に自信があり、故障が少ない反面、万が一故障が発生してしまった場合のサポート体制は他メーカーに比較してやや弱いのが現状です。
拠点数は約90ヶ所で、他のメーカーに比べると少ないです。トラブル対応依頼時に、地方ではサポートスタッフが駆け付けるまで時間がかかることもあり、業務に支障をきたす可能性が懸念されます。
3、まとめ
カラー印刷時の再現性にこだわる必要がなければ、京セラの複合機はとてもコストパフォーマンスに優れた複合機だといえます。
メンテナンス拠点が、他のメーカーに比べ少ないというデメリットはありますが、耐久性には定評のあるメーカーです。
オフィスで重要視されるランニングコスト面もかなり優秀なので、頻繁に複合機をつかうシーンがある場合も気兼ねなく使うことができる複合機です。