大手家電メーカーとして、一般顧客にもなじみの深いシャープは、皆様もよくご存じの企業ではないかと思います。シャープも、新品複合機(コピー機)メーカーであり、非常に優れた機器を生産しています。
家電メーカーとしての強みを活かして設計された複合機は、国内のみならずアメリカでも高いシェア率を誇っています。
ここでは、シャープ製複合機の特徴をお伝えするとともに、他の複合機メーカーと比べた際のデメリットをご紹介します。
目次
1、 シャープ複合機の特徴
シャープ複合機の特徴について紹介します。
■大型タッチパネル
シャープは、AQUOSの製造業者である強みを活かして、複合機業界でフリック操作可能の大型ディスプレイを最初に搭載しています。
現在販売されている機種には、10.1インチと7インチの大型タッチパネルを採用。多機能ながらシンプルなアイコンで、表示が大きく操作しやすいタッチパネルは、高齢者や機械が苦手な人でもラクに扱えるためコンビニにも多く導入されています。
そのシェアは6割にも上り、シャープの大型タッチパネルが直感的で使いやすいことが証明できます。
タッチパネルには、操作に迷ったときにすぐに見られる操作ガイドやトナー残量も常時表示。表現が難しいグラフ入り資料や図入り資料など、色味と濃淡もタッチパネル上で調整が可能です。
タッチパネルの上部にはLEDランプが搭載されていて、用紙切れやFAXの受信など複合機の状態が離れた場所からも確認できます。
このようにさまざまな人が使用するオフィスで、誰でも簡単に複合機を扱える工夫がたくさんあります。
■立ち上がりが早い
シャープは、20年以上前から複合機の立ち上がりスピードにこだわって開発しています。電源を入れてから使用できる状態までの時間をウォームアップタイムと呼びますが、シャープの複合機はウォームアップタイムの早さが業界一です。
多くのメーカーでは20〜30秒かかるのに対しシャープは約10秒で立ち上がります。立ち上がりが早いので業務開始がスムーズです。
一部の機種では人感センサーを搭載しており、複合機に接近してくる利用者を検知し、自動的にスリープモードから復帰して待ち時間の短縮に貢献します。
複合機を使用中にトナーが切れても、プリント出力を止めずトナーの交換ができるので業務の生産性を落とすことがないのも大きなメリットです。
■導入コストが安い
定価で見ると標準的な価格設定になっていますが、販売店へ卸す際の値引率が高く、実売価格は他のメーカーに比べ安い傾向にあります。
販売店によって前後することはありますが、例をあげると、定価140万円のモデルなら実売価格は85万円程度の値段で販売されています。
機種のラインナップも充実しているので、オフィスに合わせて選ぶことができ、無駄を省いた選択が可能です。
また消費電力を極力抑えることで、日々のオフィスで使用するコストも低減。過去の使用履歴を分析したエコ学習機能で、使用が少ない時間帯は節電モードに切り替わるなど電源管理を最適化してくれます。
LED光源の採用やウォームアップタイムの短縮など節電技術のおかげで、多機能機種でも1週間の消費電力は1.7kWhを実現。エコマーク認定基準や、国際的な省エネ制度である国際エネルギースタープログラムにも適合しています。
2、シャープの複合機にもデメリットはある
シャープの複合機は、色の出方が薄く、カラーの再現性はあまり高くないといわれています。シアンと呼ばれる青色がありますが、やや黄色味を帯びて出力されることが反射濃度分析の結果として出ています。
そのため自社で使う資料などの印刷は問題ありませんが、色の再現性が求められるデザイン事務所や印刷業界、サンプルの出力には向いていません。
またメーカーメンテナンスの体制が充実しておらず、多くの修理メンテナンスを代理店に委託しているため対応にバラツキがあります。
代理店によっては、故障時に連絡しても対応が遅い場合や、修理しても直っていないなどのトラブルも多く、複合機を頻繁に使用するオフィスでは仕事に影響を及ぼす可能性が否定できません。
シャープは、2016年に台湾の企業であるホンハイに買収されたことから、今後の対応がどうなるのか心配だという声が上がっているのも事実です。
3、まとめ
長年家電メーカーとして培ってきた技術と、ブランド力で複合機市場でも人気のあるシャープ。ホンハイに買収された影響が懸念されていますが、現在は買収による影響は出ておらず、複合機事業は順調で黒字です。
ある程度機能的な有名メーカーの複合機を、安く導入したいと考える人に向いているといえます。オプションも充実しており、シャープ製のエアコンや空気清浄機にも搭載されているシャープ独自のプラズマクラスターイオン発生装置や、最大5枚を針なしステープルで止められるフィニッシャーも大人気です。
最新機種では複合機から直接クラウドサービスへ接続できる機能など、時代に合った機能が搭載されているので、今後のシャープ製複合機にも注目です。