主に複合機(コピー機)をはじめとするプリンターやファクシミリなどの通信機器とミシンなどの家電製品を製造しているブラザー。家庭用プリンターのイメージが強いメーカーですが、ビジネス向けの新品複合機も数多く販売しています。幅広いラインナップの中から、オフィスに合った複合機選びが可能なメーカーです。
ここでは、ブラザー製複合機の特徴をお伝えするとともに、他の複合機メーカーと比べた際のデメリットをご紹介します。
目次
1,ブラザー複合機の特徴
ブラザーの複合機(コピー機)の特徴について紹介します。
■機種が豊富
ビジネス用複合機といえばレーザーというイメージが強いですが、業種によってはインクジェットが向いている場合もあります。例えば、複合機の使用頻度が低いオフィスや色の再現性を重視するオフィスの場合はインクジェットの方が向いています。逆に、印刷にスピードを求めるオフィスや大量の印刷を頻繁におこなうオフィスではレーザーが向いています。
ブラザーの複合機は、ビジネスレーザー複合機、ビジネスインクジェット複合機どちらも主力商品として展開しています。機能を最小限に抑えたモデルから電話機まで搭載しているモデルもあるので、用途や規模に合わせた選択が可能です。
どのモデルも本体価格帯は標準的で、ランニングコストが高くつくといわれているインクジェット複合機では、インク代の節約機能によってランニングコストを下げる工夫がされています。
■省スペース
給紙、排紙、トナーカートリッジ交換がすべて前面でおこなえるように設計されたフロントオペレーションを採用しています。その結果フルA3対応の複合機でも、省スペース化に成功しています。レジの下やちょっとした棚に置いても邪魔にならず、操作やメンテナンスもしやすいことが特徴です。
大型の機種でも重さ29.7kg、幅495mm×奥行き526mm×高さ549mm。この大きさで他のメーカーと遜色ない機能を搭載しています。
コンパクトな本体ですが、大型液晶を搭載したモデルもあります。大型液晶搭載の機種を選べば、操作しやすく、プレビュー表示も見やすいです。
■スマホやタブレットとの連携
アプリケーションをダウンロードすると、スマホやタブレットから写真や文書をプリントしたりFAX送信したり、インク量を確認したりできます。NFC搭載機種も販売されており、NFC対応端末をかざしてプリントやスキャンがおこなえる機能を搭載している機種も販売されています。
また、ビジネスでクラウドを活用しているオフィスでも大活躍します。EvernoteやDropboxなどのクラウドサービスに複合機からアクセスが可能で、パソコンやスマホがなくてもクラウド上のデータを印刷したり、スキャンした文書をクラウド上にアップロードしたりできます。
ファストクラウド転送機能を利用すれば、受信したFAXデータをクラウド上へ転送。インターネット経由での共有や外出先からデータを確認することも簡単です。受信したFAXデータを指定のEメールアドレスに転送する機能もあります。
ブラザー製複合機で使えるアプリは、
- Brother iPrint & Scan
- Brother プリントサービスプラグイン
- AirPrint
- Google クラウドプリント
の4つがあります。どのアプリも無料でダウンロード可能です。
2,ブラザー複合機にもデメリットはある
印刷スピードは他社に劣るといわれています。レーザー複合機のハイスペック機種で1分間に約31枚、コンパクトモデルで1分間に約22枚の印刷が可能です。他社の標準的な機種が1分あたり35枚ですので、数字で見ると大きく劣っているという印象はないものの、大量に印刷する場合には顕著に差が出てくる部分です。
本体価格は標準的ですが、ランニングコストは高めというデメリットもあります。具体的な数字で表すとレーザー複合機の場合、カラー印刷は1枚約15.3円、モノクロ印刷では1枚2.5円かかります。トナーカートリッジとドラムユニットが分離した設計になっているので、トナー交換とドラム交換が別々に必要という点も、印字不良が頻繁に出た場合はランニングコストに影響してくる部分です。
オプション品が少なく、拡張性が低いという面もあります。オプションで拡張して複合機を使いやすくしたいというオフィスには、少し物足りない複合機かもしれません。
上記を踏まえてブラザーの複合機を見ると、家庭用プリンターのノウハウを生かして開発されている点が多く、ビジネス向けでは小規模事業者向けという印象です。使う頻度が多い場合にはおすすめしにくいメーカーといえるでしょう。
3,まとめ
ブラザーの複合機は小規模の事務所に適しています。目安としては、月間印刷枚数が500枚以下のオフィスにおすすめです。大量印刷するオフィスでは、スピード面やランニングコスト面で他メーカーより少し不利になりますが、小規模事務所ではむしろメリットの方が大きいです。スペースを取らず、スマホとの連携にも優れているので、ビジネスツールとして活用できます。
他メーカーにはない高耐久モデルも販売されています。故障やトラブルが不安という場合は検討してみるのもいいですね。