業務の効率化、オフィス環境の改善のために新品複合機をオフィスに導入しようか検討していらっしゃる皆さん。新品複合機にも様々なメーカー、機種がありますが、それぞれの製品の特徴や違いなどはあまり無いのではないかと考えてはいらっしゃらないでしょうか。
実は、複合機メーカーによって得意とする分野や少し弱い分野など、それぞれの特徴があります。特徴を把握することで、どのメーカーの製品が自社の利用用途や頻度に適しているかが判断しやすくなります。
今回は、3社合計で国内市場の7割ほどを占めている主要複合機メーカーの富士ゼロックス、リコー、キャノンのそれぞれのメーカーとしての特徴をまとめました。
そして、オフィス環境や要望、シーンに応じてそれぞれのメーカーをおすすめさせていただきましたので、メーカー選びに迷っておられる方はぜひご参考にしてください。
目次
1 とにかく高品質 富士ゼロックス
高品質な複合機を提供するメーカーの代表格といえば、富士ゼロックスです。複合機の販売台数ベースで比較した場合わずかにキャノンやリコーに劣りますが、印刷枚数ベースで比較するとでは国内トップと言われています。複合機の印刷速度や性能の高さ、大手企業への豊富な導入実績から、1機あたりの稼働が優れていることの裏付けです。
富士ゼロックスの複合機は業界トップの高品質を誇っています。まず印刷のクオリティに関しては、非常に微細な色合いを忠実に再現できる、色彩の再現能力の高さが自慢です。
また、製品の耐久性やメンテナンスに関してもトップクラスで、複合機の法定耐用年数である5年間、使用し続けて目立った不具合が一つも無く運用できているという評判が多数挙がっています。
高品質、充実したサポートが愛され、2017年度カラーコピー機顧客満足度調査にて、8年連続の1位を獲得しました。
しかし、良いものは高いという言葉の通り、業界最高品質を誇る富士ゼロックスの製品は業界最高値でもあります。金額の差としては、他社のものと比較して10万円前後、数%~10%程度、割高になります。費用対効果を含めて検討しましょう。
このようなオフィスにおすすめ
- とにかく高品質な複合機が欲しいオフィス
- 微細な色彩再現能力を印刷物に必要とするオフィス(デザイン系、広告系の企業)
2 安心の保守サポートと耐久性 リコー
リコーは富士ゼロックスに次ぐ高品質&高価格のメーカーです。富士ゼロックスが官公庁や大企業などと取引をしている中で、リコーは日本の中小企業を中心に複合機の営業をかけており、中小企業に特に人気の高い複合機メーカーです。現在では国内で2位のシェアを誇っています。
リコーの特徴として挙げられるのは、富士ゼロックスにも並ぶ業界トップクラスの高い耐久性です。これを可能としているのは全国に数多くある保守サポート拠点です。
製品の定期的なメンテナンスや修理をする際に保守サポートの拠点が自社オフィスの近くにあれば迅速な対応を受けることができますが、その保守サポート拠点を数多く設けている場所は都心部であるメーカーが多く、地方のオフィスでは保守サポート拠点との距離が遠いため、不具合が起きてから対応してもらえるまでに時間が掛かってしまいます。しかし、リコーの保守サポート拠点の数は、他社が100~200のところを約377の拠点数で圧倒しています。
また、リコーの複合機は消費電力が同程度の印刷速度の他社の複合機に比べて少ない省エネ複合機であることも特徴で、ランニングコストを抑えることができる優れものです。
ただ、富士ゼロックスに次ぐ高価格であることがリコーのデメリットとされています。また、印刷品質にこだわる場合には、富士ゼロックスの方がやや品質に優れているといわれています。
このようなオフィスにおすすめ
- 安全に長く複合機を使いたいオフィス
- 専有面積よりも省エネの機種を導入したいオフィス
- 緊急時やトラブル時にすぐに保守対応を依頼できる安心感を求めるオフィス
3 ハイクオリティーな印刷と使いやすさ キャノン
キャノンは現在複合機の国内シェア第1位に輝いていますが、その特徴は使いやすさとハイクオリティーな印刷を実現する色彩再現能力です。
キャノンの複合機のタッチ操作パネルは機能が分かりやすく、使いやすいと評判です。また、専有面積が小さいので小規模のオフィスにも導入できますし、オフィスのレイアウトを大幅に変更しなくても、今あるスペースに配置することが可能です。
撮影機器の大手メーカーでもあるキャノンは、印刷の色彩再現能力に関しても非常に高いクオリティーで、微細な色合いを重要視するデザイン業界などでも愛されています。
しかし、電源を入れてから立ち上がるまでに掛かる時間(ウォーミングアップタイム)が長く、印刷したいときに待たされてしまうことがデメリットと言われています。
このようなオフィスにおすすめ
- 印刷枚数や使用頻度がそこまで多くないオフィス
- 小規模で大型の複合機を置くのは少し厳しいオフィス
- 複合機の使いやすさを重視されるオフィス
4 まとめ
いかがでしたでしょうか。
自社が業務する中で必要としている機能は何か。どういった点を複合機に求めるのかを洗い出して、各メーカーの特徴を見ていくことで、自社と相性の良いメーカーを見つけることができるでしょう。今回紹介した3社以外にも、複合機のメーカーごとに特徴がありますので、必要とする機能・性能が明確になっている場合には、販売店の担当者に率直に質問をぶつけてみるのも良いでしょう。